忘却恐怖症とライフログと写真
私は他人と比べて中・長期記憶が弱いような気がする。昔の記憶を意識的に思い出すのが苦手、と言った方がいいだろうか。特に、何の手がかりもない状況でボヤッと何かを思い出したい時、例えば「中学校時代の楽しい思い出」とか「最近ビックリしたこと」などというテーマを出された場合、こたえに窮してしまう。だから私はテレビ番組『ごきげんよう』には出れないと思う。
ごきげんように出たくはないが、忘れてしまうのはとても怖いし、何故か「もったいない」とも感じる。
世の中は便利になったもので、ツイッターとかブログとか、いわゆるライフログと呼べるものが出てきて大変お世話になっている。とりあえず、今日あったことのカケラでも記録しておけば、後で見返した時、記憶の手がかりになるかもしれない。なにより記憶の彼方にあったあの日々においても、私は存在し、生きていたんだという証明になる。
最近ツイッターでつぶやく時、意識的に写真を付けるようにしている。そんなことをしていてふと思ったのだが、自分が写っている写真をこのごろ撮ってない及び撮ってもらっていない。これはゆゆしき問題な気がする。あのときあんな見た目だった、という情報は大切だと思う。というより後で見返した時おもしろいだろう。
自撮りする気にもならないしどうしたものかと途方に暮れている。他人に撮ってもらうしかないようだ。
- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11/26
- メディア: 文庫
- 購入: 44人 クリック: 1,371回
- この商品を含むブログ (1061件) を見る