端歩考 ― ▲棒銀vs△四間飛車
今回はものすごく細かい話。
次の局面。
みなさんおなじみ急戦vs四間の対抗形の基本図ですね。
この局面で、普通の定跡書では
棒銀の解説をするために▲3七銀または、
早仕掛けを解説する為に▲4六歩を選択しますが、
多くの居飛車党は一旦▲4六歩と突きます。
簡単な話、▲4六歩は棒銀と早仕掛けの両天秤なのです。
ここからが本題で、果たして▲3七銀と▲4六歩、
どちらを先に指した方が棒銀として得できるのでしょうか。
まずは▲3七銀。
以下△1四歩▲1六歩△6四歩▲4六歩△1二香▲2六銀△3二飛
のような感じ。
次に▲4六歩。
以下△6四歩▲3七銀△1二香▲2六銀△3二飛
と進む。
つまり端歩の突き合いが入っているか、いないか。
これはどちらが得なんだろうか。
とりあえずややこしいので突き合いがある時の四間側からのメリット・デメリットを整理しよう。
- ▲1五銀と捨てる加藤流の筋が無いメリット
- 幽霊角が無いデメリット
- △1三香の余地が残るメリット
- ▲2四歩~▲2二歩の筋が緩和されているメリット(△1三桂がある)
とまあこんな感じでしょうか。
私の結論としては端歩の突き合いは無い方が居飛車得、です。
つまり先に▲4六歩とした方がよいでしょう。
端歩は四間側に一定の手段を与えそうな気がします。
細かく得点を稼ぐ将棋が好きなのですが、流石に細かすぎたでしょうか。
△1三香と上がる形は少し研究してみたい気がします。
関連記事→端歩考その2 ― ▲棒銀vs△四間飛車 - 通学時間
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